先日渋谷のカフェで仕事していた時に後ろのテーブルから聞こえてきた会話です。
後ろの女子大生達
「バイトのレジ締めでマイナス6000円出しちゃってさ〜泣きそうになった」
みたいな、数え間違えによる誤差。
あるあるだけど(自分も昔やった)、これ現金社会だから起こる話ではないかだろうか。
クレカ・モバイル決済なら間違えなんてないし
— るってぃ@アウトプット用 (@airlog2015) 2017年5月4日
レジ締めで現金足りない問題…これ絶望するやつやん…。
けどこれ、現金社会だからこそ起こる問題だと思うんですよね。
もう支払いをクレジットカード、モバイル決済、ヒットコインに移行していけば起こらない問題なのではないでしょうか。
1万円の通過流通が90%以上を占める日本
流通してる通貨のうち90%を占めるのが、実は1万円札というのはご存じでしょうか。
え?「じゃあなんで私の財布には一万円入ってないのよ!」って?金持ちとかが独占してるからじゃないですかね←
とにかく、高額紙幣が通過流通の90%以上を占めてるのはおかしい話なんですよ。
日本で円をドルに換金すると平気で50〜100ドル札を渡されるのですが、アメリカで100ドル札使ったらめちゃくちゃ怪しまれますからね。すんげえライト当てて透かしてくるし。
それくらいアメリカでは高額紙幣は使いません。大体持ち歩いても一番大きくて20ドル札。そして、1ドルの会計でもクレジットカードで支払うキャッシュレス社会です。
世界で進むキャッシュレス化
特に面白いのが中国。
中国のレストランには、テーブルに固有のQRコード付いててスマホで読み込むとメニュー出て注文と電子マネー支払いができる仕組みがあるんだけど、深圳にいる方がチャットにQR上げてたので僕が日本からそれ読み込んでコーラ注文。
2800kmの距離を超えた「あちらのお客様から」完成www。 pic.twitter.com/QS9eG9tcUK
— 茂田カツノリ@事務所間借り先探し中 (@shigezo) 2017年4月23日
ホームレスもQRコードをぶら下げてます。どんだけ現金なくなってきてんだよ。
急速にキャッシュレス化している中国では「物乞い」もQRコードに移行中。スマホが無いと乞食も出来ません。。 pic.twitter.com/f4aMUhTutz
— けろっと (@kerotto) 2017年4月17日
ちなみにキャッシュレス化の先鋒北欧では
銀行が窓口での現金取り扱いを停止してしまう──。日本では当面考えにくい話だが、北欧ではすでに現実のものとなりつつある。
ノルウェーでは、消費者の現金決済比率はたった6%だ(米国は47%)。残りは、クレジットカード、デビットカード、モバイル決済などの電子決済である。
昨年10月に、ノルウェー2位の大手行ノルデア銀行は、オスロ中央駅支店を除く全店舗において窓口での現金受け渡しを停止すると発表した(ATMでの現金受け取り、支払いは当面継続)。ノルデア銀行幹部は、「社会は一段とデジタル化に向かっており、他の銀行も追随するだろう。時間の問題だ」と地元紙に話している。
スウェーデンでは、大学生の多くが現金を持たずとも日常生活に問題はないと考えている。教会もキャッシュレス化だ。日曜日に信者たちが教会に集まり、寄付の時間になると、大きなスクリーンに教会の口座番号が映し出される。
ストックホルムの街中で雑誌を販売しているホームレスも、モバイルカードリーダーを使った電子決済で代金を受け取っている。あるホームレスはそれを使うようになってから、この2年で売り上げが30%伸びた。通行人の多くが現金を持っていないからだ。
そしてキャッシュレス化が進んだ国で銀行強盗をしようとも、盗む現金がないという。
ではなぜ銀行強盗に入ってまで、何も奪わずに逃げたのでしょうか?つまり、銀行強盗に入った銀行は、現金を扱っていなかったのです。日本では銀行が現金を扱っていないなんていうことは考えられないのですが、スウェーデンをはじめ北欧諸国では急速にキャッシュレス化が進み電子決済がメインになってきています。
そのため、銀行強盗は手ぶらで逃走せざるを得なかったわけです。
さらにヨーロッパではクレジットカードすら越え、「PayWave」と呼ばれるタッチ式のクレジットが主流となりつつあります。
世界的にクレジットカードでもSuicaのようなワンタッチで支払いできる「Visa payWave」が広がってます。
ヨーロッパも使えるとこ増えてるそうです。決済2秒、店員にカード渡さなくていいからスキミング防止。
昨日訪問した企業が、payWave用のカードケースくれた pic.twitter.com/GSLYhw1vQR— るってぃ@デンマークなう (@rutty07z) August 30, 2017
やっぱりチェコもPaywave進んでる(表記はPaypassだけど)
むしろそれしか対応してないとこあって焦るw
めちゃくちゃ便利だよなー pic.twitter.com/MCWNUYlEkc— るってぃ@デンマークなう (@rutty07z) September 3, 2017
キャッシュレスが進むことのメリットは非常に大きい
もちろんクレジットカードやモバイル決済にもセキュリティ面や、新しい手口の詐欺といった問題もあります。
しかしそれ以上にキャッシュレスを進めることで、大規模の脱税や、上記の「銀行強盗」といった犯罪も防げます。
現金が多いが故に壁になってるゼロ金利政策を取り払い、マイナス金利も実施しやすくなります。
キャッシュレスがもたらすものはあまりにも大きく、それは世界の流れを見ても理解できるかと思います。
僕ら個人にとっても現金を辞めてキャッシュレス化することで、クラウド会計ソフトが全て自動で家計簿記録してくれますし、確定申告も楽になります。クレカ払いだとポイント還元もあって現金払いよりお得なんです。
日本が目指すべきは「キャッシュレス」ではなく「レスキャッシュ」
非常に参考になったのがこちらの「現金の呪い」という本。
「一万円の通過流通が90%以上」の日本が目指すべきなのは「キャッシュレス(現金のない社会)」ではなく、「レスキャッシュ(現金の少ない社会)」への移行です。
高額紙幣を徐々に廃止し、レスキャッシュ社会へとゆっくり変わっていくことではないでしょか。
訪日外国人が年々増えてますが、カードが使えないお店が多く、彼らは戸惑いを隠せません。
銀行のATMに並ぶのも、お店でカードが使えないのは論外だし、このやり取りだって本来なくなるべきことだと思うんです。
「給料天引きされて反省文書かされた」
って、これ怒る方も怒られる方も全員損してるんですよね。
時間と金の無駄遣い。
これが現金社会日本の生産性の低さだと思う。
— るってぃ@アウトプット用 (@airlog2015) 2017年5月4日
最近はカード払いかモバイル決済ばっかり。楽だし、時間(=命)を大切にしてる感があっていいです。