オーストラリアに移住した百世です。
前回オーストラリアのワーキングホリデーのお話をしましたので、今回は学生ビザについてお話しします。
時給は日本の2倍!オーストラリアのワーホリ事情から仕事の探し方まで全解説
オーストラリアでの語学留学・大学進学を考えてる方は、学生ビザ取得から良い学校選びは外せないところなので、ポイントや流れを詳しく解説していきます。
オーストラリアの学生ビザの特徴と取得するメリット・デメリット
まず、オーストラリアでの学生ビザのメリットや特徴は…
- 学費を払えば、長期滞在できる
- 年齢制限なし
- 出席率80%以上、オンライン(通信)学習は25%未満。
- 2週で40時間まで就労可能
正直なところ、教育産業はオーストラリアにとって収入になる大事な産業なわけです。だから、お金を払えば滞在OKという感じ。
ただし、長期滞在できるビザだけに、就労目的でこのビザを使う人も中には出てきます。学校にほとんど出ないで仕事だけするというのでは、自国民の就労を守る意味でも問題です。
そのため、出席率80%や通信講座は25%未満といった規制が設けられているんですね。
とはいえ、まじめな学生さんであっても学費と生活費をまかなうために、週20時間をオーバーして働いている人もいます。お給料が手渡しの職場は、時間数の記録が残らないのでセーフ。
しかし、こういう職場はだいたい規定の最低時給$17以下のことが多いのが現実です。
国によっては学生ビザでは働けないことも多く、働きながら通えるということで学生ビザ取得はオーストラリアでは人気です。
オーストラリア留学での学校の3つの種類と選ぶ際のポイント
さて、学生ビザ取得の次は「どういう学校を選ぶか」ですが、学校は大きく3タイプに分かれます。
- 語学学校
- 大学(University)
- 専科の大学(Caledge)やTAFE
※TAFE(technical and further education)とは、オーストラリアの公的職業訓練校で、多彩なコースがあり、職業に直結する実務力が学べる学校です。
留学でパッと頭に浮かぶは、①の語学学校でしょう。確かに英語力は必要です。でもオーストラリア留学で語学学校は、あまりオススメしません。
オーストラリア留学で語学学校をオススメしない理由
理由は、語学の習得ってそれなりに時間がかかりますし、学校で先生の話をただ聞いてるよりも、ミートアップ(イベント等)へ行ったりして現地の人と仲良くなる方がずーっと早く力が伸びるからです。
言葉ってやっぱりツールだなぁと思うんです。現地でホームステイするとか友達ができるとか仕事するとか、使うチャンスがないと、英語力ってついていかないですよ。
私もHealth Scienceの入学基準IELTS 6.0が足りないため、付属の語学コースに行ったのですが、先生の話を聞いてるだけでは退屈で、正直あまり英語力は伸びませんでした。
もちろん短期であれば、語学学校で良いと思うのですが、もし1年くらい時間を作れるのなら、大学や他の学校を考えてみても良いと思います。
抑えておきたいオーストラリアの学位
ここで、オーストラリアの学位について見ていきましょう。
- Master(マスター)修士・・・日本の大学院に相当。
- Bachelor(バチェラー)学士・・・日本の4年制大学に相当。オーストラリアでは、だいたい3年。
- Advanced Diploma(advanced・ディプロマ)・・・だいたい2〜3年の就学。
- Diploma(ディプロマ)・・・1〜2年の就学。日本の専門学校や短大に相当。
- Certificate(サーティフィケート)・・・3ヶ月〜1年の就学。1-4のレベルがある。
大学(University)では、マスターとバチェラーの学位。専科の大学(Caledge)やTAFEなどで、ディプロマやサーティフィケートが取れます。
オーストラリアの大学を選択するメリット・デメリット
大学(University)のメリットは、卒業後にビザがもらえること。バチェラーやマスターの卒業ビザは2年で、フルタイムで働くことができますし、ワーホリのように同一雇用主のもとでは6ヶ月以下といった規制もありません。
ここでしっかりした就職先を見つけられれば、スポンサーになってもらってビジネスビザに切り替えたりと、いろんな動きがしやすくなります。デメリットとしては、学費が高いことでしょうか。
3年間のバチェラー卒業まででUTS(シドニー工科大学)やUNSW(ニューサウスウェールズ大学)では、学費総額がだいたい1000万円超!公立なのに日本の大学より高いです。もちろん多少お手頃な500万円程度の大学もありますが、有名大学ほど高い印象でした。
それともう1つ。「シドニー大学は最近、現地の学生よりアジア人の方が多い」という噂は聞いていたのですが…シドニー大学のそばの信号待ちをしていたら、キャンパスからぞろぞろと出てきた50-60人の生徒がほとんど中国人だったんです!「ええっ、こんなに?」と。
ざっと見たところ、中国人80%、他のアジア人15%、白人5%という印象でした。みんな中国語で話してるし、一つの国に人種が偏るのって、多様性のオーストラリアらしくなくて残念。
中国では学歴による収入差が2倍以上と激しいそうなので、大事な一人っ子にお金をかけてでも留学させるのかもしれません。ただこれじゃ、留学している感じがしないなぁと。
もちろん学部にもよるでしょうし、大学内を歩いたときは白人の人もいたので、たまたまかもしれませんけれが…。
専科の大学を選択するメリット・デメリット
次に専科の大学(Caledge)やTAFE。これが案外、あまり知られていなくてもったいない。
特に観光系やビジネス系は人気があります。オーストラリアでそのまま就職することもできますし、母国に帰っても、観光業の知識や経験、そして英語力も自然についてますから、しっかり役立つでしょう。
たとえば、オーストラリアでチャイルドケアをするには、オーストラリアの資格が必要で(アメリカの資格は使えない)、短期のTAFEなどで資格が取れます。するとこちらの保育園とかで働けるわけですね。
看護師さんや会計士さん、IT業のように、実践的な職業はその後のビザも取りやすいですし、永住権の職業リスト(随時変動します)にも入ってるので、実はとても有利なんです。
私がいま通学しているのはナチュラルセラピーの大学で、Health ScienceのDiplomaです。
ほぼ現地の生徒が90%以上なので、英語についていくのがたいへんですが、楽しいですよ〜。ただ、ほとんど女子!出会いは・・ちょっと。グスン。
オーストラリアで留学して何を学びたいかをしっかり理解しましょう。
結論これなのですが「オーストラリアに留学して何を学びたいのか、しっかり自分の中で理解しましょう」ということ。
それに対して自分がどれだけのリスク(時間やお金)を払えるか天秤をかける必要があるでしょう。
英語なのが、専門性なのか。しっかり見極めて、充実したオーストラリア留学を送ってください!