働きながら世界を旅したい!海外ノマドを実現させたい!
「ノマドワーカー」という言葉が浸透し、旅をしながら働く人は徐々に増えつつある中で、一際異彩を放つ人がいます。
彼女の名前はちよ子、肩書きは“奇祭ハンター”
通算76カ国70の祭りに参加し、月の半分は日本で派遣をしてお金を稼ぎ、残りの半分は海外の変わったお祭り、いわゆる”奇祭”を巡る旅人です。
昨年12月に開催した「VRで巡る世界の奇祭展」は6日間で300人が来場する大盛況ぶり。Abema TVでも特集されました。
人生初めての個展を開催します🤡🎉
【VRで巡る!世界の奇祭展】のご案内
▪︎12月12日(水)〜17日(月)
▪︎11:00〜19:00
{初日14:00から、最終日17:00まで}
▪︎アメリカ橋ギャラリーにて世界三周71カ国62のお祭りに訪問した中で
特に衝撃的だった奇祭たちの
疑似体験をしに遊びに来てくださいっ pic.twitter.com/G2YROH7zhQ— ちよ子/奇祭ハンター (@tailovene) 2018年10月31日
「旅しながら働くことに憧れはあるけど、私はできない」と笑顔で語るちよ子さん。
そんな変わった働き方をしながら旅をするちよ子さんに
・会社員を辞めて旅に出たきっかけ
・派遣として働くメリット・デメリット
・旅しながら働くノマドワーカーへの想い
について聞いてみました。
旅に出たキッカケはまさかの失恋。退職時の貯金はなんと1000万円!?
——本日はよろしくお願いします!まず自己紹介をお願いしてもいいですか?
ちよ子:奇祭ハンターのちよ子です。今まで76カ国70のお祭りに参加してきました。ちなみに英語は全く話せません!!2013年から旅をはじめて、合計で世界3周しました!よろしくお願いします!
——そもそもちよ子さんが旅に出たきっかけは何だったんですか?
ちよ子:失恋かな。あとは大きいイベントを手がける会社に勤めてたけど、辞めたかったのも理由だね。なんだかマニュアルとかルールが多すぎて疲れちゃった。
でも一番は失恋だね。当時付き合ってた人と物理的に遠ざかりたくて、日本にいたくなかった(笑)


——では、失恋をきっかけにすぐに世界一周に?
ちよ子:違うの。世界を旅することを考えた時にまずは、日本を知っておこうと思ったんだ。当時は、震災から1年しか経ってない2012年で、東北の震災ボランティアに参加することにしたの。
その期間に、東北の復興祭を手伝う機会があって、パワーをすごくもらったんだよね。「私が手伝って元気与えるぞ!」という気持ちで行ったのにそれ以上にパワーをもらって元気になって。
——それがお祭りとの最初の出会いなんですね!
ちよ子:まさに!私も恋人と別れて、傷心の旅になるはずだったから、旅とお祭りをテーマに一気に海外を回りたいなって思ったの。お祭りって楽しいから男のこと絶対忘れられるじゃん!?


——そこから世界中の奇祭を巡るようになって、写真展をやるとは面白い人生ですね。失恋もよかったというか…ちなみに世界一周のお金はどうしたんですか?退職金とか?
ちよ子:実は小学3年生の頃から貯金していて、会社員時代は遊ぶ余裕もなかったから、口座にだいたい1000万円くらいはあったの!
——え?聞き間違いではないと思うので一応確認しますが、1000万円ですか?


ちよ子:だ!か!ら!1000万円!
——半端ないですね…そのお金で傷心の世界一周に飛び立ったんですね。
ちよ子:うん、それが2013年から2014年の1年。その後は2015年に半年、2018年に3ヶ月世界を回って気づけば世界一周を3回もしちゃった(笑)
尽きていく貯金と焦る心。自由で好きな時に稼げる方法として派遣を選択
——1000万円も貯金があるなら、今も働かないでよくないですか?
ちよ子:さすがに旅でお金使って、貯金が尽きていってるよ…。
——今は何でお金を稼いでいるんですか?
ちよ子:派遣!地元の友達がやってる会社でやってるんだよね。私が「奇祭ハンター」という肩書きで活動してるのを知って応援もしてくれてるし、すごくいい職場だよ!


——知人の方なんですね!それを抜きにしてもなんで派遣で働こうと思ったんですか?
ちよ子:不定期に旅に行くから定期的な仕事はできないというのが大きな理由かな。あとは友達の会社だから融通がきくのも強いね。
だってこの月は週5〜6で働きたいけど、来月は海外にいるので働けませんとか一般の会社じゃ採用されないだろうしね(笑)
——というか奇祭ハンターとして刺激の強いお祭りにたくさん参加されてると思うんですけど、派遣バイト楽しいですか?物足りなそうなイメージです。
ちよ子:単純作業が得意だし、オンオフを切り替えられるから楽しいよ!作業中は次のお祭りのことを考えてワープしてる感じ!(笑)だからつまらないって感覚もないよ。自由に好きな時に派遣に入れて稼げるから楽だしね!
お金ないときはたくさん入ってる!それにしても貯金尽きてくのキツイよ!貯金したいー!
「旅しながら稼ぐことに憧れはあるけど、私はできない(笑)」
——でも今の流れとしては稼ぎながら旅を続ける人、いわゆるノマドワーカーも増えてると思うのですが、ちよ子さんはそういう働き方はどう思ってるんですか?
ちよ子:単純に憧れてるかな!したいとは思うけど、私にはできないと思うんだよ。


——ちよ子さんだったらできそうな気がしますけど、なぜそう思うんですか?
ちよ子:私は楽しむ時には思いっきり楽しみたい性格なんだよね!だから旅してる時は仕事のことを考えないで、旅自体を思いっきり楽しみたいの。オンオフの切り替えも大変そうだし、そんな器用じゃないからノマドワーカーはできないと思う。
——なるほど!ちよ子さんのように、日本に帰国した時に一気に稼いで、旅する時はとことん旅を楽しむ、そんな働き方のメリット・デメリットはなんですか?
ちよ子:メリットは、旅先で出会わないような人たちと関われることかな。私の場合は特に派遣で働いてる時に感じる!
——派遣で働いてる時…ですか…?
ちよ子:派遣で働いてる人の中には、海外に一度も行ったことがない人もいるから、私の話を凄く面白がって聞いてくれる人がたくさんいるんだよね。だから帰国して奇祭や行った国の話をして喜ばれるし、すごく楽しい!逆にデメリットとしては、帰国しないと稼げないってことかな。そのまんまだけど(笑)
もっと長く滞在したい場所があったとしてもお金がなくなってきたら帰らなきゃいけない。そこがデメリットかな。旅しながら働いてるなら、最悪節約して貯めてから次の国に行けばいいしね。
——ふむふむ。日本で一気に稼いで、海外で思いっきり旅しながら楽しむ。そのメリットが、旅中に出会わない人とコミュニケーションを取ることができるというのは面白い視点でした。
ちよ子:それでも旅しながら働きたいと思うなら、やってみればいいと思うよ。方法はいくらでもあるから。
日本で住んでる部屋をAirbnbで貸し出したり、ネット上で写真を販売したり、ライターとしてお金を稼いだり。これから旅を長く続けていきたい人は、自分にあった旅と働き方を選択してほしいね!
「これから伝統になっていくお祭りを作っていきたい」
——では、最後にちよ子さんの今後の展望を知りたいです!写真展で一区切りとおっしゃってましたし。
ちよ子:今後の展望は全部で3つある!1つ目は世界のお祭りを日本に持って来ること。2つ目は、お祭りツアーの開催。3つ目は、子供達にワクワクする外の世界を伝えること!
私はストレスフリーな世の中になってほしいと思ってる。だから世界のお祭りのツアーを通して、みんなのストレスが解放したい!お祭りは楽しいから日々の悩みとかストレスとか吹き飛ぶしね。
——ちよ子さんとお祭り参加したら悩みとか一瞬で消えそうですね。
ちよ子:ぶっ飛ぶと思う!あと子供達にワクワクする外の世界を伝えることだけど、もう既にちょっとずつ叶い始めてるんだよね。今年の1月に読売KODOMO新聞さんに「奇祭ハンター」が特集されたの!
毎週木曜日に発行される小学生向けの読売KODOMO新聞(@kodomo_yomi )#クレイジージャーニー でおなじみの
佐藤健寿さんも載っていた見開き一面に!
なんと!本日の17日号に奇祭ハンターが載ります📣🥰今年は子ども達に向けて
広くて優しい世界を届ける活動をもっともっとしていきたいと思います。 pic.twitter.com/XMD6dwTrzK— ちよ子🐖奇祭ハンター (@tailovene) 2019年1月16日


この新聞の流れで、今年と来年はキャンピングカーで全国の学校を巡る「移動する世界の奇祭展」もやる予定!
——子供達も面白い大人がいるなって思うでしょうね。1番目に言ってた世界のお祭りを日本に持ってくるとはどうゆうことでしょう?
ちよ子:これが最終的に私が一番やりたいことでもあるんだよね!某旅行番組ではお祭りがやらせだったって報道されたり、渋谷のハロウィンも賛否両論別れてるけど、私は正直お祭りは楽しければいいと思ってて。
現時点で伝統があるない、どうこうよりもこれから伝統になっていくお祭りを日本で作っていきたい。
やるからには、地域活性化とも繋げて子供達がワクワクするようなお祭りを開催して、楽しんでくれる人が増えたらいいなと思います。これからも世界の奇祭を巡って旅しながら、そんな未来を少しずつ実現していきたい!
その底抜けの明るさで、彼女は日本で大人気になるお祭りを作ると思う
「会うとなんだか元気が出る」
僕がちよ子さんに会うと必ず思うことです。
それだけエネルギッシュで笑顔が素敵で魅力的な人なんだと思います。
働きながら旅をするのもよし、月の半分は日本で稼いで半分は海外でもよし。自分にあった旅と仕事のスタイルで楽しく過ごすことが大切だなと改めて思いました。
おそらく、ちよ子さんは今後も世界中の奇祭を求め続けていくはずです。同時に、日本で新たな伝統となるようなお祭りを開催してくれることでしょう。いや必ずやそんな素敵な未来が実現すると確信しています。
Twitter:@tailovene
ブログ:EARTH FESTIVAL
Photo by みすけ(@mizunote_net )