自分の挑戦を頭こなしに否定してくる保守派みたいな人が苦手でした。
でも辛いことに、人間歳を重ねると保守的になるようプログラミングされてるようで、友人でいろんな騒動に首突っ込んで物申してたやつですらも「最近は仙人のようだ」とか言って隠居してました。
脳の目標は「長く生きてもらうこと」なので、あの手この手で僕らの挑戦を邪魔してくる「ホメオスタシス」とか言う心理現象です。
僕にとってそれはファッションも同じで、ある程度好きな型やブランドができたら、それで固めてしまいます。
そんな保守派になりがちな自分に、常識を覆す提案をしてくるブランドやお店が大好きです。そのひとつが渋谷にある「_&co.」という古着屋です。
基本はいつもお任せ。僕が「最近こんな色のTシャツ買ったから、それにあう太めのパンツ探してるんです」と言うと、店長のノザワさんがそれに沿ったアイテムを、時には店頭には出てない裏から持ってきてくれます。
その提案がいつも僕の常識をぶち壊してくれて楽しいし、超勉強になるし、またひとつ違った自分に出会えます。
例えば今日、黒色以外の太めのパンツを探してたのですが、持ってきてもらったのはUSA製のディッキーズ。正直、ディッキーズはジーンズメイトとかで売ってるし、ダンスしてたころ練習着でよく履いてたのでそのイメージしかなかったのですが、いざ試着してみたらめちゃくちゃ良い。それに最近絵を描いてるから偶然ついた白のインクとかが味になりそうで、思わず買っちゃいました。ディッキーズ is 原点にして頂点。
しかもこれ、ウエスト36ですからね。僕普段33とか履くんですが、普通このサイズ見ただけでもうスルーですよ。でも、ノザワさんに提案されて半信半疑で(失礼)試着したら全然ピッタリだったしスーパーイケてるんですよ。
他にも、元々持ってるイカつめのバングル(これも_&co.で買ったやつ)を活かすために細めのシルバーリング良いよと提案されたのですが、正直以前まではこういう細いのはチープに見えて敬遠してたのに、いざつけてみたらあらいいじゃない…自分でもビックリするくらいトキめいて購入。
とか、ニューヨークのMETで買い付けたというエドガー・ドガの「ダンス教室」のプリントTとかね。僕的に美術館のお土産コーナーに売ってるプリントTはアウトオブ眼中だったのですが、今日お店で見たら「これ、着ない時はそのまま部屋に絵飾るみたいに使える…アートだ!」と感じました。というわけではじめて買ってみました。
と考えると、自分で描いた絵のプリントTシャツも作るの抵抗あったんですが、見方が変わったことでアリだなと思えるようになって、今日だけで多くのインスピレーションをいただけた気がします。こんな感じで、この前もレディースのパンツを提案してくれたりと、本当に僕の常識外から提案してくれて最高なんです。
これまで自分の中で「なし」だったものが買い物を通して「あり」に変わる。これができるのが、ノザワさんのセンスと経験・知識量だし、それが「ブランド価値」だなと。
改めて自分も、世の中の「なし」と言われてるものを「あり」に変えれる人間になりたいし、そうできるようセンスを磨き、勉強しようと思えました。すごくないですか、これ服買っただけの話ですよ。
なのにこんなに言語化できるくらいの学びや感動があるわけだし、だから何回も_&co.で買うんです。ただ服にお金を払ってるワケじゃなく、勉強代や価値観の広がり、いつも温かく見守って飲み代も奢ってくれるノザワさんへの感謝、いろんなもの含めて買い物させていただいてる感じです。
こういう「お金を払いたい」と思える友人やお店が増えたら超幸せですよね。お店を出た後の幸福度が他のお店で買い物したときと段違いで、だからルンルンでこのブログを書いてます。こりゃあ幸せになれる。
そしてもうひとつ、僕がよく服を買ってるのは「Toproc Dress」です。僕の友人が福岡でやってるbboyブランドで
- 毎度ニューアイテムのデザインや提案が常識の範囲外でイケてる
- しかもデザインの裏に意味や哲学がしっかりある
- 彼らの「ブランドをグローバルまで持っていく」という夢を応援している
自分もbboyingやってますしね。いつも服買うのはそんな感じです。