「上司がクソ過ぎて、サウナが10倍楽しめるッテ最高じゃよ? 」 サウナーナベさんが放つパンチライン

心の底からの叫びが好きです。

宮沢賢治が「無意識即じゃないと信用できない」、中原中也が「名辞以前」と言ったように、理性よりも先に手足が動くような。

そんな叫びを求めるうちに、趣味のひとつが「レビューの閲覧」になった。

例えばアマゾンレビュー。いくらすごい文章を書いたところで現実世界で誰かに褒められるわけでも表彰されるわけでもないのに、ごく稀に、唸るような名文に出会うことがあります。

はてな匿名ダイアリーも同じ理由で好き。ヘイトに塗れてるものもありますが、特にこのエントリーは、はじめて読んだ時からずっと心に残ってます。

日曜日に

実利とは遠い、そんな心の底からの叫びが大好きです。

最近よくチェックしてるのは全国のサウナ情報を発信してる「サウナイキタイ」。

僕自身サウナーなので旅先で良さげな銭湯を探すときによく使うのですが、このサイトにもレビュー機能が付いてます。

そこではもはやレビューを超えた、サウナーによる「サ活日記」が投稿されていて、今日は交互浴を何セットしたとか、サウナ内でこんな奴らがこんな話をしてたかとか、誰も求めてない日記を書き込むサウナーがいるのです。

厳密にはサウナイキタイのレビューは匿名ではなく、レビューに対する「いいね」やコメント返信機能も付いてるので承認欲求で書き込んでるユーザーもいるかもしれませんが(それも全く悪くない)、その中でも「ナベさん」というユーザーのサ活日記を楽しみにしてる自分がいます。

ナベさんは石川県在住の、おそらくその辺にいる普通のオッサン。週1回のペースでサウナに行ってることがサイトから判断でき、その度に個性溢れるサ活日記を同じ銭湯であろうが構わず残しています。内容はさまざまで、「にわかサウナーが嫌い」という心の底からの憎しみを綴った日記や「birthday」という自身で作詞した曲の歌詞も投稿している。(しかも縦読み)

今年から都会の喧騒を離れ、地元金沢に移り住んだ僕はストレスフリーな生活を送っていました。

しかしそれは良いことだけではなく、あれだけ好きだったサウナに東京にいた時ほど満足することができなくなりました。

ストレスはなくなったのは確かなのだが、また別のストレス、「満たされてるのに本当の意味で満たされない」が出現したように感じます。

プロ無職として、ここ5年間ある程度自由な生活を送っていて、これまで多くの人に「そんな生活羨ましい」とかなんとか言われてきましたが。しかし当人からすると、それが万人にとっての本当の幸せだと思わないし、むしろ辛い仕事であれ無我夢中に没頭した生活を送ってる人がうらやましく思ったりします。つまりないものねだりです。

「上司がクソ過ぎて、サウナが10倍楽しめるッテ最高じゃよ? 」

ナベさんのパンチラインが、刺さる。