好きな作品を語る方が、その人の素性がわかる

先日、福井県鯖江市にある友人のシェアハウスに遊びに行ったときの話。

そのシェアハウスにはいつも全国から人が集まっていて、その日も初めましての人がかなり集まってました。

夜もふけ、好きな映画「戦場のメリークリスマス」について友人と話していたところ、まだ観てないという子から「30秒で魅力教えて」と言われ、なぜかそこから順番に自分の好きな映画について30秒でプレゼンする遊びが始まりました。これがめちゃくちゃに面白かった。

あらすじを1から説明する人、監督の撮り方や込めた伏線に感動した人、自分がなぜその映画に惹かれたのか当時の時代背景を元に説明する人、プレゼンスタイルは千差万別。例え共通の映画でも(その時は「インターステラー」だった)何に感動してどこを切り取ってどう人に伝えるか人それぞれ。

この会は朝の4時半まで続き、そろそろ寝るか〜と布団に入ったとき「そういえば自己紹介とかしてなかったな」ということに気づきました。個人情報として知ったのは名前と好きな映画だけ。みんながどういう経歴を辿りいま何してる人なのか全然知りませんでした(次の日にそういう話をした)。

そこでタイトルの「好きな作品を語る方が、その人の素性がわかる」という仮説が出てきたのです。

作品に自分を代弁させる

どこの大学を出たとか、どこの企業に勤めててなんの仕事して、どんなすごい賞を取ったとか話してしまうと認知バイアスをかけたりかけられ、結局その人の内面性という深いところまで純粋に知れないことって、ありますよね?(脅し)

漫画、アニメ、音楽、美術…何でもいいと思いますが、作品を中立的な媒介物としてコミュニケーションした方がその人を深く知るのには早いのかも。

自分のことを自分の言葉で語るより「作品に自分を代弁させる」みたいなイメージです。

あくまで仮説ですが、コミュニケーション大好き野郎なので試してみたいと思います…!

あとこの辺の話と連動しているかもしれません。

SNS世代は自分の気持ちを言語化して伝えることができないのか

作品を通して自分自身を知る

そして、好きな作品と好きな理由をプレゼンすることによって”自分自身”も何が好きか掴みやすくなるかも。自分の場合

  • 逆説的なアプローチをしているもの(「戦場のメリークリスマス」は戦争映画だけど戦闘シーンが一切ない、クリスマスなのに南国が舞台、など)
  • 複雑なレイヤー構造でできている(引用や仕掛けの多さ)
  • その作品の登場によって業界や世界がどう変わったか
  • 劇中音楽が素晴らしい
  • 明確な解より、問いを投げかけている

など。自分も作る側なので、なんとなくここを意識できればなと。

すごく楽しかった夜で未だに余韻に浸ってて、あの日紹介されて知らなかった映画を片っぱしから観る日々です。「あいつはここに感動したのね」など、家でひとりニヤついてます。

Filmarks」やってるのでぜひ映画の話しましょう!