NHKの「ザ・ヒューマン」でニューヨーク在住の現代美術家松山智一さんのドキュメンタリーを視聴しました。
やはり…というか、このレベルの一流アーティストは日本に蔓延してる”芸術家”のイメージと程遠いです。
しっかり睡眠とって、体力作りのためにランニングして、感情コントロールする術身につけるために瞑想して、アシスタントと制作して、打ち合わせして…現代アーティストはアスリートであり経営者です。
そして本場ニューヨークでサバイブしていくことの難しさ…スタジオの維持費毎月700万円に加え、スタッフのアシスタントの人件費、そもそもの家賃や食費の高さ、治安、言語・差別の壁。
一瞬留学していたから1ミリだけ分かりますが、あそこで10年、15年生き抜くことができた人にチャンスが回り、結果を出せば評価に繋がるんやと思います。
たぶん東京とかぬるま湯にしか思えないくらい辛いはずです。自分も口ではまたニューヨークで…とは言いますが、またあそこでやると思うと正直ビビリますし、やっていく自信は低いです。だから、動画を観ていてけっこう辛かった。あれをまた経験するのかぁ〜って。
飯は高いし合わない、銭湯なんてない、冬クソ寒い。22歳の若さで、7ヶ月という期限があったから突っ走れたけれど、こう考えてしまうこと自体、歳食ったな〜と感じます。向こうでちゃんと評価されていることは、本当に凄いことです。
2021年6月号の美術手帖は松山さんの特集でしたが、もちろん読みました。美大を出ずにニューヨークに乗り込んだ松山さんがなぜ世界で評価されているか、その理論に触れることができます。
美術手帖 2021年6月号 松山智一【電子書籍】[ 美術手帖編集部 ]