2021年振り返り ブレまくらないと軸は定まらない

はい今年も1年の振り返りやってくよ〜(ドンドコドンドコ)

2021年を一言で表すなら「現代美術家としてどうしていくか」を迫られた1年だと思います。

昨年12月に開催した初個展をキッカケに、グループ展6つにポップアップ2つ、アートフェア、芸術祭、アーティストインレジデンス、コミッションにNFT、そして美術の学校に通い出すなど文字通り「美術まみれ」の1年でした!

2020年の振り返り 不思議な心のはたらき

2019年振り返り 生まれ変わった最高の1年だった

燃え尽き症候群からスタートした2021年

今年初めは、精神的に追い詰められていた個展を終え燃え尽きてましたね…。

購入いただいた作品の発送作業しながら反省会して「素材にたくさん触れて表現の幅増やしたい」と思い、ジャンル問わず色々学ぼうというわけで

元板前から1ヶ月料理を教えてもらいました。

謎に魚が捌けるように。

あと初めて金継ぎもやったっけ。まあ割とゆっくりしてた印象です。

初のアーティストインレジデンスに参加(京都)

公募に通り、2月は丸1ヶ月京都でアーティストインレジデンスに参加しました。

今思うと、このようなアウトサイダーに機会をくれたBNAには感謝しかないです。

レジデンスもホテル生活も初めてで「他のアーティスト怖ぇぇ〜〜」とビビり散らかしてたんですが、結果友人も増えたし京都に移住したくなるくらい刺激的でした。サウナほぼ毎日行ってた(京都の銭湯レベル高い)

レジデンス先のアーティストと路上弾き語りした夜

この時は禅や仏教を中心にリサーチしてたので寺院回ったり住職さん紹介してもらったり、作風が少し変化していきました。あと、久しぶりの友人たちに関西で会えたのも良かった。

初のグループ展に参加

京都で制作した作品をそのまま、渋谷スクランブルスクエアとレジデンス先の京都で展示しました。

グループ展に招待されて参加するのもこの時初めてだったんですが、参加アーティストとの繋がりが増えるし、他のお客さんにも自分の作品観てもらえるし、キャリア初期は大切やなぁと。

3月から美術家としての仕事が増えていくとになります。

それと友人に紹介してもらって、皇室のお洋服を作られているファッションデザイナーさんにパターン引くところ教えてもらってました。

美術家として初のコミッション

4月はアパレルブランドやアップサイクルを手がける企業からコミッションを依頼されましたが、限られた予算と納期、クライアントの要望の中で作品を制作する面白さと難しさを知りました。

美術やる前はクライアントワークとほぼ無縁の生活をしていたので…せわしなくしてた記憶があります。

習ってる服作りも継続してやってました。

北京のアートフェアに参加&コラボアイテムリリース

5月は東京のギャラリーにお声がけいただき、上海のアートフェアに作品を出展することに。アートフェアデビュー、そして海外で作品が展示されるのも初めてだったので興奮しました。

3月くらいから進めていたPARADOX TOKYOとのコラボアイテムも無事リリース!商品は全て完売し、新たに追加アイテムも出していただきました。購入して頂いた方本当にありがとうござ

自分の作品が服になるのほんと不思議。

現代アートの学校に通いはじめる

金沢と東京の二拠点生活でしたが、6月からはアートトという現代美術の学校に通うために東京をベースに。

通いはじめた理由は美術家としてやっていくために環境を変えたかったから。

褒められることしかない、生活の危機感

「やるなら全部っしょ」ってことで、アートヒストリー/アーティスト/ライティング/リーディングの全4コース+補講の全57コマ取ったんですが、講師からもみんなからも「マジで!?」と驚かれ、この時はその驚きの意味も知らず「勉強楽ちぃ〜!グヘヘヘヘ」などと浮かれてました。全力でぶん殴りたい。

またアパレルブランドの件で、ラフォーレ原宿と梅田HEP FIVEでポップアップ展示もしました。

福岡のグループ展に参加!作家として少し自信がつく

週3〜4で清澄白河に通って授業を受ける日々を送ります。

そしてこちらもお声がけいただき、7月末に福岡で開催されたグループ展に参加!福岡大好きなので展示で行けたのは嬉しかった〜。

出展作家さんも前から気になってた人ばかりだったので、繋がれて超良かったです。展示してる作品も全て売れ、作家として自信に繋がりました。

この後そんな自信なんて破壊されるともつゆ知らず…

あとついに30歳になりました!!

(みんなお待たせ)ここから闇落ちタイム入ります

落ち着く間もなく、福岡の展示と並行して渋谷パルコでMANABU KISIMOTOとの2人展「GRADATION」開催!

展示も終わり「年内の展示はこれで終了か〜」と安心するのも束の間、学校の作品講評でボロクソ言われて病みます。

元々「絵を描くこと」に疑問を感じていて 、自分が美術表現をする必然性やコンセプトを根本から問い直そうとしてた時期でした。めちゃくちゃモヤモヤしてた8月後半。

まあその辺の話は月額マガジンに書いてますのでどうぞ。そっちでは”Rui Yamaguchi”としての葛藤をリアルに発信しています。

これは本当に自分がしたい表現なのか?

9月もどうしようか、自分は何をしたいのかウンウン迷いながら、それでも手を動かすことしか解決方法はありません。

し・か・し

学校のインプットが膨大すぎて、そして割と影響受けやすい人間なので「これ本当に俺がしたい表現?」「インプットした奴に引っ張られてない?」という状況に。この時、マジで投稿拒否したかった。笑

それでもチャンスは否応無しにやってきます。

出してた公募通って制作した作品が神戸で展示されたり、芸術祭に参加することになったのでそのリサーチで9月後半は常に墨田区にいました。モヤモヤしながらな!!!

NFT作品つくったり芸術祭参加したり

参加した「すみだ向島EXPO」は軒下での展示、しかも予算も時間もほぼないという状況下で制作。苦しみながら出したのは、絵画を離れたインスタレーションでした。

《確かに存在した俤 或いは今またここに》Photo : Kumi Sato

できた作品をただ壁に掛けるのではなく、展示場所や土地をリサーチして、そこで展示する必然性がある作品をつくる..よく学校で言われていた「空間をデコレーションするのでははなくアクティベーションしろ」という言葉を思い出してトライしてみました。

1ミリも納得してませんが、挑戦できたのは大きかったです。

それと《I WISH YOU WIN》というNFTプロジェクトもリリースしました。

来年NFTに付随してメタバース一気に加速しそうなので、その辺の情報もキャッチせねば。

あと展示の批評を書くライティングの授業も大いに大変だったんですが、見るから書くという立場になって展示の見え方が一段階上がった気がします。

昔、ブログはじめたら(アウトプットする側になったら)普段何気なく歩いてる道で気づけなかったことに気づけるようになる感覚みたいな。今まで見てるようで全く見えてなかったんやなぁと。

つまり私、成長してる…?(ポジティブバカ)

絵画から”プロジェクト”へ

11月には受講してる4つのコースのうち2つが終わり、忙しさのピークは超えました。その分空いた時間に、興味ある展示片っ端から観て回ってました。

個人的に今年良かったのは東京都写真美術館の山城千佳子さん「リフレーミング」、東京オペラシティの加藤翼さん「縄張りと島」、千葉DIC美術館の「ミニマル・コンセプチュアル」、都現美の「マーク・マンダースの不在」、豊田市美術館のホー・ツーニェン「百鬼夜行」。

この辺りから表現の意識が変わってきます。

いまUber Eatsの配達員さんと作品作ったり、来年はブロガー/ライターさんも巻き込んだ作品を計画中と、他業種の人と協働する“プロジェクト”を意識するようになりました。

それって、美術やる前からSNSを通してやってきたことだったんですよね。遠回りしてようやく「今までやってきたこともアリにできる」と気付くわけです…!どう美術史と接続させるかですね。

さらに夏頃からご縁がありまして、KDDI総合研究所が手がけるFUTURE GATEWAYのメンバーになりました。

駆け抜けた師走〜〜〜〜!!!

11月から12月にかけて連続で講評があり、徐々に手応えを掴みます。

また、友人で元バーグハンバーグバーグのシモダさんにお呼びされ京都精華大学で講義させてもらったり、FUTURE GATEWAYでピッチプレゼンを行いました。

SNSで集めた協力者にメッセージをプリントしたTシャツを着て展示行ってもらうパフォーマンス/インストラクションアートを実施したり。

別プロジェクトのリサーチで師走を駆け抜ける中、このブログを再開させたのが自分的に面白い変化!!!笑

ブログという媒体と文字表現が嫌になって昔書いてた記事非公開にしてたんですが、「過去の再編集」をテーマに、リライトして徐々に公開していこうかなという気持ちに。だから、1年の振り返り記事をこのブログに書きました。

来年高頻度で更新されていくと思うので、LINE@も登録お願いします!

それが吹っ切れてできるようになったのは、”プロ無職るってぃ”と”Rui Yamaguchi“を切り分けたからだと思います。

2022年もどうせ、おもろい

昨年美術家としてデビューして2021年は多くの機会を頂きながらも、表現したいことを根本から問い直され、悩みもがきながらやってきた(やっている)1年でした。

てか振り返れば自分の20代は、全てが無計画の、行き当たりばったりの10年でした。

ブレイクダンス、ブログ、YouTube、ポエトリーリーディング、美術と、表現手段あれこれ変え、そして30歳になってようやく「突き詰めてみたい」と思えるものに出会えたので、右往左往する人生も悪くないと思うよ☆

「ブレまくらないと軸は定まらない」という、ま〜それっぽいこと言っときます。真っ直ぐ立ってる人より、細かくブレてる方が倒されにくいって合気道か殺陣かなんかで聞いたことがある。ブログタイトルも決まらなかったんでこれにしちゃったよ。

来年が今から楽しみで仕方ありません。それでは良いお年を!