アーティストとコレクターの絶妙で奇妙な関係性

先日とても素晴らしいことがありました。

とあるアートメディアを運営されてる方に突発的に連絡したところ、金沢に来てくれることに。

ランチをご一緒させていただき、アート業界やコレクションについて情報交換しました。

今さら挙げるまでもないですが改めて強く感じたことは

  1. コレクターと作家の関係性は非常に重要
  2. コレクターはシビアに作品の値段や作家の姿勢を見ている
  3. ギャラリストとも良い関係を作っていくことも重要(たとえ目をつけていた作家が完売していたとしても、粘れたり、コミッションを依頼できる)

作品を購入してくれるコレクターがいないとアーティストは活動を続けることができないので、お互い良い関係性を築いていくことが大切です。

コレクターとしても作家とのコミュニケーションを通じて人生に潤いや刺激を求めてますし、作家のアトリエ訪問や個別にコミッションが依頼できるなど、他のコレクターができないような経験ができる場合も。

アーティストは職人か、自己表現者か。愛犬の作品を集める奇妙なコレクター

作家側としては、影響力のある1人のコレクターによって人生が変わる人もいます。

関係はどちらが上とか下ではないですが、作家は作品をつくるだけではなく、コミュニケーション能力など、上質な人間関係を構築していくための人間力が求められると感じました。

僕がお会いした方は、コレクター・メディア関係者・作家を集めた飲み会を主催するなど交流の場を設けてるそうですが、ポートフォリオ持ってきてガンガン自分を売り込んでる作家もいれば、ただ飲んでるだけという作家もいて、持ってる野心も姿勢も千差万別だと。

現代アートの世界は作家が活動を辞めてしまったら作品の資産的価値が0になるので、「作家活動を辞めない人」をコレクションの最低限の基準として、その人がどういった展望を持ってるか、などを見てます(見られてます)。

売れっ子作家さん、は海外の現地のギャラリーに足を運んでガンガン営業してるみたいです。

ギャラリストも経歴は人それぞれで、ギャラリストの個性によって運営するギャラリーの特徴も違ってきます。

数字や結果で見る人、作家の自由を尊重するところ、逆に自由すぎて何もしてくれないところ、丁寧に作品解説をしてくれるところ…

足を運びながら、そして時には失敗しながら、自分に合ったギャラリストを見つけていくしかないと感じます。

他にも「映像作品のコレクションについて」や「最近は京都大学の卒展がおもしろい」など勉強になる話をたくさん聞かせていただきました。

作家として、コレクターとして、そして発信者として美術に関する情報を集めていきたいと思います!