コロナ以降の美術館のあり方を考える【大原美術館 対談】

コロナによって全国の美術館が閉鎖している状況が続きました。

オープンしはじめた美術館も増えてきましたが、それでもかつての来館者数に戻るのはまだまだ先のようです…が!厳しい状況ではありますが、逆に考えれば新しい変わり目となるかもしれません。

その点に関して、僕の推し美術館である大原美術館の理事長あかねさんと、D×Pの今井さんとオンライン対談しました。

コロナ禍における大原美術館の状況と打開策

美術館の主な収入源は「入館料」「グッズ販売」「国や企業からの支援」の3つ。

そのうち、大原美術館の売り上げの8割が「入館料」と「グッズ販売」で賄われており、それが強みでした(口出しを受けず独立を保てるから)が、それもあって今回のコロナで大きな打撃を受けました。

8月まで休館予定なので、今後の美術館の在り方も含めて考えていかなければいかないところ…。

大原美術館に関わらず、倉敷自体観光で成り立っいた部分もあり、地域の課題解決も含め考えていかなければいけません。

コロナ以降の美術館にできることは何か?

Googleの「arts&culture」には5年前から登録しており、美術館のオンライン化も進めてるものの、やはりまだバーチャル上での観賞の物足りなさは感じます。

ありきたりな表現ですが、アートは空間の緊張感含めてなので、やはり生の鑑賞体験には勝てません。

しかし「メタバース」もバズワード化し、コロナを引き金にバーチャル化の流れはとめることはできないでしょう。

「アートの持つリアルな価値とはなにか」を問いながら、世界中の人たちとコミュニケーションを取る方法を模索していく必要があります。

【仮説】もし美術館がオンラインサロンをやるなら

というわけでひとつ考え着くアイデアが「美術館がオンラインサロン的なものをやる」ですが、もしみなさんが美術館側だとしたら、どんなコンテンツを提供していきますか?

オンラインサロンに入る側だとしたら、どんなコンテンツがあれば月額費払って入りたいと思いますか?

美術館の強みは、オフラインですでに空間と作品(コンテンツ)を持っていること。それをどうオンライン上で活かせるのか、考えてみたいです。

  • (ビジネスパーソン向けに)アート思考の鍛え方
  • 美術館と一緒に学ぶ西洋美術史
  • その美術館の開館に至るまでのストーリーや美術館運営のリアルな裏側を発信(収益って年間なんぼなの?経費っていくらかかるの?マネタイズどうやるの?)
  • その美術館に無料で行けるフリーパス付き
  • 展示会やイベントの裏側公開/企画・運営に参加できる権利

色々できそうな気がする…。

最近SNS運用にも力を入れている美術館も増えてまし、美術館を通じたオンラインでのコミュニティ形成は必然の流れだと思います。

大原美術館もSNS運用が上手くできてる印象。

世界中の美術館が所蔵作品をNFT化して販売するのも、そうしたコミュニティ形成の流れがあると僕は感じてます。

アフターコロナ、そして今後加速するメタバースとWeb3.0…美術館の存在意義を考えていかなければいけません。